XAUUSDのチャート分析を、こちらのサイトで改めてスタートします。初回は、10月に入ってから続く4,066〜4,226のレンジを、価格・出来高・RSIの3つの面から整理します。
この記事はファンダメンタルズを使わず、チャートから読み取れることだけで構成しています。
XAUUSDは10月に入ってから4,066〜4,226のレンジで推移し、値幅が少しずつ狭まっています。価格の形(日足の高値切り下げ)は下向きですが、レンジ下限での出来高とRSIは売りが細っていることを示しており、離脱の方向はまだ決めきれません。現在値の4,160はレンジのほぼ中央で、ここから新しく入る優位性はない位置です。
① 上値の壁は4,217〜4,226。10/2に大きな出来高で売り戻されました
② 下値の要は4,066。10/7に割り込んだものの、大きな出来高を伴ってすぐに回復しました
③ どちらを出来高の増加を伴って抜けるかが、次の方向を決めます
① 環境認識(マルチタイム分析)
| 時間足 | 状態 | ポイント |
|---|---|---|
| 月足・週足 | 長期上昇の中の調整 | 1月の最高値(約5,595)以降は高値の切り下げが続く。一方で安値は約3,940(6〜7月)→4,066(10月)と切り上げ |
| 日足 | 緩やかな下降 | 8月高値(約4,696)から高値・安値とも切り下げ。ただし9/26以降の3週間は下げ止まり |
| H4 | レンジ・値幅収縮 | 上限4,217〜4,226に3回、下限4,066に1回。高値切り下げ・安値切り上げの三角形に近づいている |
| H1以下 | 小レンジ | 10/13の急落後、4,144〜4,166で推移。本日安値4,144.41は10/13安値(約4,147)をわずかに割ってすぐ回復 |
日足では、6〜7月のレンジ(約3,940〜4,205)を8月にいったん上抜けましたが、現在値はそのレンジの中に戻っています。旧レンジ上限の4,205前後が、今度は上値の抵抗に変わっている形です。
② 出来高とRSIから見た攻防
今回はMT5のティックボリュームと、日足・H4のRSI(14)を加えて確認しました。
- 上限4,226:10/2の高値からの反落は、H1で表示期間中最大の出来高でした。10/12の4,217への再トライは出来高が少なく、上値を買う勢いが足りずに失速しています。
- 下限4,066:10/7の安値はM30で表示期間中最大の出来高を伴い、割り込んだ直後に反転しました。売りが吸収された形で、ワイコフ理論でいう「スプリング」の候補です。
- その後の安値:10/13安値(約4,147)→10/14安値(4,144.41)と安値を少し更新しましたが、出来高は減っており、売り圧力は弱まっています。
- RSI:日足は43.03で50を下回る弱含み。H4は48.60で中立ですが、9/26→10/7で価格が安値を更新したのにRSIは切り上がっており、強気のダイバージェンスが出ています。
ティックボリュームは価格の更新回数で、市場全体の実際の取引量ではありません。RSIも価格から計算する指標です。どちらも「補助的な判断材料」として扱っています。
③ チャートパターン分析
月足・週足(大局)
最高値後の調整で、高値切り下げ・安値切り上げの大きな収束です。3,940を週足終値で割れば、調整がさらに深まったサインになります。
日足・H4(中期)
- H4は4,066〜4,226のレクタングル(四角形の保ち合い)で、値幅は約160ドルです。そこから測った目標は、上抜けなら約4,386、下抜けなら約3,906です。
- 日足の文脈では、9月下旬の急落を旗竿にした弱気フラッグの候補でもあります。
- いずれも形成途中です。
H1以下(短期)
- 4,144〜4,166の小レンジです。
- 4,166は本日高値(4,166.13)と5分足の高値がそろう水準で、ここを15分足終値で上抜けるのが、短期の反発が続く最初の確認材料です。
エリオット波動は、今回は「1月高値からの調整のC波」とも「6月安値からの新しい上昇の第2波」とも読めて、きれいにカウントできないため、波動ラベルは付けていません。分岐点となる価格(下の3,940、上の4,696)だけを次の章の表に載せています。
④ フィボナッチと重要価格帯
- 6月安値(約3,940)→8月高値(約4,696)の上昇に対して、61.8%押しは約4,229でレンジ上限とほぼ一致し、78.6%押しは約4,102で9〜10月の安値群とほぼ一致します。
- 10/7安値(4,066.36)→10/12高値(4,217.17)の上昇に対して、50%押しは4,141.8で本日安値とほぼ一致し、61.8%押しは4,124.0です。
| 価格帯 | 意味 |
|---|---|
| 約4,696 | 8月高値。上抜ければ日足の下降が否定される |
| 4,217〜4,226 | レンジ上限。旧レンジ上限が抵抗に変わった水準と61.8%押しが重なる |
| 4,183〜4,200 | 10/13の急落の起点(出来高を伴う売り) |
| 4,141〜4,147 | 本日安値・50%押し・H4レンジの中心 |
| 4,066 | 10月安値・レンジ下限 |
| 約3,940 | 2026年安値。中期の最終防衛ライン |
⑤ 時間軸別トレード戦略


| 時間軸 | エントリー | 利確 | 損切り |
|---|---|---|---|
| スキャル (H1・M15) | 買い:4,141〜4,147 売り:4,183〜4,200 | 買い:4,166/4,183 売り:4,166/4,147 | 買い:4,128 売り:4,210 |
| デイ (H4) | 買い:4,075〜4,112 売り:4,200〜4,220 | 買い:4,145/4,166/4,200 売り:4,166/4,145/4,112 | 買い:4,055 売り:4,235 |
| スイング (日足) | 買い:4,226をH4終値で上抜け後、4,205〜4,226への押し 売り:4,066を日足終値で割った後、4,066〜4,100への戻り | 買い:4,300/4,386 売り:4,000/3,940 | 買い:4,195 売り:4,115 |
- 4,148〜4,182は見送りの帯で、現在値の4,160はこの中にあります。
- ゾーンに来たらすぐ入るのではなく、ヒゲや反転足を確認してからにします。
- 利確1に届いたら、損切りを建値に移します。
⑥ シナリオ分岐
| シナリオ | 条件 | 目標 | 否定される条件 |
|---|---|---|---|
| A:上放れ | 4,226をH4終値で上抜けて定着(出来高の増加を伴う) | 4,300→4,386→約4,510 | 上抜け後に4,205を割ってレンジに戻る |
| B:下放れ | 4,066を日足終値で割り、戻りが4,066〜4,100で抑えられる | 4,000→約3,940 | 4,226をH4終値で上抜け |
| C:レンジ継続 | 4,066〜4,226の中で上下限のヒゲが続く | 上下限の往復 | 上下どちらかの終値での離脱 |
当面はCを最も重く見ています。AとBは同程度です。価格の形はBを、出来高とRSIはAを支持していて、どちらかを上に置く根拠がありません。
⑦ まとめ
3週間続くレンジの中で、上限では強い売り、下限では強い買い戻しが出来高に表れています。値幅と出来高が縮んでいる今は、レンジの中央で動くより、上下限での反応か、出来高を伴う離脱を待つ局面です。
データについて:本記事のチャートは、MT5の2026年10月14日11:44(日本時間)時点のものです。出来高はブローカーが提供するティックボリューム(価格の更新回数)で、市場全体の取引量とは異なります。過去の高値・安値の一部は、チャートの目盛りからの読み取りのため、数ドルの誤差を含みます。示した価格帯は過去データでの検証(バックテスト)を行ったものではありません。
✍️ 執筆者/ぱぶちゃん|投資歴6年
ファンダメンタルを事実ベースで解説するブログを運営中。相場の「なぜ?」を一緒に考えましょう。たまにチャート分析もします。ナンピンは得意です。
X(旧Twitter):@pablo29god
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