メタ7〜9月期決算|売上高26%増で予想超え、和解費用99億ドルで減益。無議決権「C株」新設で実質2対1分割へ

企業決算

メタ・プラットフォームズ(Nasdaq:META)が、日本時間2026年10月22日早朝(米国時間21日の取引終了後)に、2026年第3四半期(7〜9月期)の決算を発表しました。決算発表資料、決算説明資料、決算説明会での経営陣の発言、報道をもとに、数字とコメントを整理します。

前回(4〜6月期)の決算記事はこちらです。

30秒で読む結論

広告は表示回数・単価ともに伸び、売上高は646億ドル(前年比+26%)と市場予想を上回りました。一方、州司法長官との和解費用99億ドルで営業利益は37%減り、設備投資349億ドルでフリーキャッシュフローはマイナスになりました。資金調達の手段として無議決権のC株を新設し、決算と同じ21日には別の訴訟で250億ドルの支払い命令も出ています。


① 売上高と10〜12月期の売上見通しはともに予想超え
② 和解費用を除けば営業利益は+11%、EPSは7.40ドル
③ C株は2027年1月19日発効で、実質2対1の株式分割の効果

① メタとはどんな会社か

メタ(Nasdaq:META)は、Facebook・Instagram・Messenger・WhatsAppを運営するSNS企業です。決算上の報告セグメントは次の2つで、AIは独立した区分ではありません。

ファミリー・オブ・アプリ(FoA)

Facebook、Instagram、Messenger、WhatsApp。売上の約99%、広告だけで約98%を占める

リアリティ・ラボ(RL)

VR・AR関連の機器・ソフト・コンテンツ(Quest、AIグラスなど)。毎四半期、営業損失が出ている

AI(区分外)

先端モデル「Muse」などを開発。広告の改善と新サービスの両方に投資している

ザッカーバーグCEOは、今期にMuseとMuse Wonderを投入し、自社初の先端モデルと位置づけたうえで、投資が実を結び始めていると述べました。

② 主要財務ハイライト

売上高

646.0億$

前年比 +26%(為替一定でも+26%)

営業利益

129.9億$

前年比 −37%・営業利益率20%

EPS(希薄化後)

3.83$

前年比 +265%(前年は税の一時要因)

フリーキャッシュフロー

−21.2億$

前年同期は106.3億$

指標Q3 2026Q2 2026Q3 2025前年比
売上高646.01億$608.01億$512.42億$+26%
費用合計516.13億$420.26億$307.07億$+68%
営業利益129.88億$187.75億$205.35億$−37%
営業利益率20%31%40%−20pt
純利益98.60億$158.48億$27.09億$+264%
希薄化後EPS3.83$6.18$1.05$+265%
フリーキャッシュフロー−21.20億$7.84億$106.25億$—
設備投資349.06億$310.78億$193.74億$+80%

前年同期は、「大きく美しい法案」の成立に伴う159.3億ドルの一時的な税費用で純利益が27.1億ドルまで落ち込んでいました。純利益とEPSの前年比が大きいのは、この反動が主因です。設備投資は、固定資産の購入にファイナンスリースの元本支払いを加えた額です。

和解費用を除くと

指標GAAP(実績)和解費用を除く前年同期(税の一時要因を除く)
営業利益129.88億$228.78億$205.35億$
営業利益率20%約35%40%
費用合計516.13億$417.23億$307.07億$
純利益98.60億$190.5億$186.4億$
希薄化後EPS3.83$7.40$7.25$
実効税率24%17%14%
  • 和解費用は98.9億ドル。除くと営業利益は前年比+11%(会社説明)で、除いた費用合計は前年比+36%、売上高の伸び(+26%)を上回ります(費用・利益率は計算値)。
  • 営業利益が+11%なのに、純利益(190.5億ドル)とEPS(7.40ドル)はともに前年の一時要因除き比で約+2%にとどまります。決算資料から計算すると、利息・その他収益(純額)が前年の11.3億ドルから0.1億ドルへ減り、税率も14%から17%に上がったためです。

市場予想との比較

実績と市場予想(億ドル)

売上高
646.0
予想 633.7
設備投資
349.1
予想 416.8
10〜12月期売上見通し(中央値)
745.0
予想 約737

実績・会社見通し 市場予想 

出所:メタ決算資料、LSEG、Visible Alpha、ブルームバーグ集計(報道ベース)

項目実績市場予想評価
売上高646.0億$633.7億$(LSEG)約2%上回る
EPS(GAAP)3.83$3.56$(ブルームバーグ)上回る
10〜12月期の売上見通し730〜760億$約736〜737億$中央値が上回る
設備投資349.1億$416.8億$(Visible Alpha)予想より少ない
フリーキャッシュフロー−21.2億$−85.2億$(ロイター事前予想)マイナス幅は小さい
  • 売上高の予想は、集計元によって633億〜634億ドルとわずかに幅があります。LSEG集計を基準にしました。
  • GAAPのEPS予想は報道で3.56〜3.57ドルです。調整後EPSの予想は5.7〜6.5ドル台とばらつきが大きく、会社が示した和解費用除きの7.40ドルとは基準がそろわないため、比較表には載せていません。
  • 設備投資の予想は、集計元によって約410億〜417億ドルでした。

③ 広告の中身

地域別の広告収入(億ドル)

398.9
50.9
80.5
93.6
173.9
Q3’24
467.8
56.4
90.1
111.5
209.8
Q4’24
413.9
53.8
82.2
95.3
182.6
Q1’25
465.6
60.0
91.5
113.7
200.4
Q2’25
500.8
66.6
100.2
120.7
213.3
Q3’25
581.4
74.0
108.9
142.0
256.4
Q4’25
550.2
74.3
106.3
133.0
236.7
Q1’26
593.6
80.9
108.5
140.8
263.4
Q2’26
630.6
88.6
115.3
142.3
284.4
Q3’26

米国・カナダ 欧州 アジア太平洋 その他 

出所:メタ決算説明資料(ユーザーの所在地ベース)。上の数字は合計

地域別の広告収入 前年比(Q3 2026)

米国・カナダ
+33%
その他
+33%
欧州
+18%
アジア太平洋
+15%
合計
+26%

出所:メタ決算説明資料をもとに計算

  • 米国・カナダは広告収入284.4億ドル(+33%)で、全体の約45%を占めます。表示回数が+8%、単価が+23%と、単価が成長を引っ張りました。
  • アジア太平洋は表示回数+14%に対して単価が+1%で、量で稼ぐ構図が続いています。

広告の「量」と「単価」

全世界の広告表示回数は+10%で、前期の+14%から減速しました。平均単価は+14%で、前期の+12%から加速しています。色が濃いほど伸びが大きいことを示します(前年比)。

広告表示回数(前年比)

Q3’25Q4’25Q1’26Q2’26Q3’26
全世界+14%+18%+19%+14%+10%
米国・カナダ+8%+13%+13%+9%+8%
欧州+9%+13%+17%+13%+8%
アジア太平洋+23%+24%+23%+17%+14%
その他+9%+14%+17%+12%+8%

平均単価(前年比)

Q3’25Q4’25Q1’26Q2’26Q3’26
全世界+10%+6%+12%+12%+14%
米国・カナダ+13%+9%+14%+20%+23%
欧州+19%+12%+19%+10%+10%
アジア太平洋+1%−2%+5%+1%+1%
その他+20%+15%+18%+21%+24%

赤はマイナス。出所:メタ決算説明資料(ユーザーの所在地ベース)

利用者数と1人あたり売上

ファミリーのデイリーアクティブ人数(DAP)(億人)

3.29
Q3’24
3.35
Q4’24
3.43
Q1’25
3.48
Q2’25
3.54
Q3’25
3.58
Q4’25
3.56
Q1’26
3.60
Q2’26
3.64
Q3’26

縦軸の下端は30億人(差が見やすいよう途中から表示)。出所:メタ決算説明資料

1人あたり売上高(ARPP)(ドル)

12.29
Q3’24
14.25
Q4’24
12.36
Q1’25
13.65
Q2’25
14.46
Q3’25
16.56
Q4’25
15.66
Q1’26
16.86
Q2’26
17.72
Q3’26

FoAの売上を、四半期初めと終わりのDAPの平均で割った値。出所:メタ決算説明資料

  • DAPは36.4億人(+3%)、ARPPは17.72ドルで、前年同期の14.46ドルから約23%増えました。
  • 2026年1〜3月期のDAPの微減は、イランでのネット遮断とロシアでのWhatsApp制限が要因と会社は注記しています。

④ セグメント

区分Q3 2026Q3 2025前年比
FoA 広告収入630.61億$500.82億$+26%
FoA その他収入10.97億$6.90億$+59%
FoA 売上高641.58億$507.72億$+26%
RL 売上高4.43億$4.70億$−6%
FoA 営業利益171.17億$249.67億$−31%
RL 営業損益−41.29億$−44.32億$損失は縮小

FoAの営業利益(億ドル)

217.8
Q3’24
283.3
Q4’24
217.7
Q1’25
249.7
Q2’25
249.7
Q3’25
307.7
Q4’25
269.0
Q1’26
233.9
Q2’26
171.2
Q3’26

出所:メタ決算説明資料(今期は和解費用を含む)

RLの営業損失(億ドル)

-44.3
Q3’24
-49.7
Q4’24
-42.1
Q1’25
-45.3
Q2’25
-44.3
Q3’25
-60.2
Q4’25
-40.3
Q1’26
-46.2
Q2’26
-41.3
Q3’26

出所:メタ決算説明資料

  • RLの減収は、Quest(ヘッドセット)の販売減が主因で、AIグラスの伸びが一部を補いました(決算説明会)。
  • RLの損失は、2026年は180億〜190億ドル、2027年は約150億ドルに縮小する見通しです。会社は、投資をAIなどの優先分野に振り向けると説明しています。

⑤ 特殊要因:2つの法的負担

州司法長官との和解(今期に計上済み)

営業利益の見方(億ドル)

前年同期の営業利益
205.4
今期のGAAP営業利益
129.9
和解費用(足し戻し)
+98.9
和解費用を除く営業利益
228.8

出所:メタ決算資料。和解費用を除く営業利益=GAAPの営業利益+和解費用

  • 8月、52の州司法長官と、10代のメンタルヘルスとSNSをめぐる訴訟で和解しました。支払いは最大約185.9億ドルです。
  • 今期は費用に98.9億ドルを計上し、一般管理費は148.6億ドル(前年は35.1億ドル)に膨らみました。売上高に占める一般管理費の割合は23%です。
  • 和解費用を除いた営業利益は前年比+11%、営業利益率は約35%でした(CFOの説明)。

ニューメキシコ州の判決(決算資料には記載なし)

  • 決算発表と同じ21日、ニューメキシコ州の判事が、メタに250億ドルの支払いを命じました。米大統領選(2016年)に関わった政治コンサル会社ケンブリッジ・アナリティカに、Facebook利用者のデータが渡った問題をめぐり、個人データの扱いで消費者を誤解させたとする消費者保護訴訟です。州内で約35万人が影響を受けたとされています。
  • 陪審は9月25日、会社と経営陣の29の発言のうち26を誤解を招くものと判断し、州法違反を4,300万件超認定しました。
  • 1件あたり最大5,000ドルの制裁金が科せるため、理論上の上限は2,190億ドル超になります。判事はこれを認めたうえで、250億ドルに減額しました。州側は350億〜400億ドルを求め、メタ側は34.5億ドルを上限にするよう主張していました。
  • メタは上訴する方針です。上訴中も利息は発生しますが、違反件数が減らされる可能性もあるとAP通信は伝えています。制裁金は州法により州の公教育に充てられます(同州の一般会計予算は約110億ドル)。
  • 判決は取引時間中に出ました。AP通信は、判決の発表後もメタ株は2%高で推移していたと伝えています。
  • ニューメキシコ州は、8月の和解の当事者ではありません。
  • 決算資料に、この判決への言及はありません。会社は、費用見通しの引き上げを今期計上した99億ドルの訴訟費用を織り込んだものと説明しており、判決額を今後の決算にどう反映するかは、現時点で分かりません。

法的負担と手元資金の規模(億ドル)

現金・有価証券(9月末)
824.5
ニューメキシコ州の判決
250.0
8月の和解(上限)
185.9
うち今期計上分
98.9

規模感を比べるための参考表示です。判決額は上訴中で、実際に支払う金額と時期は確定していません。250億ドルは9月末の現金・有価証券の約3割にあたります(計算値)

⑥ 四半期推移

売上高(億ドル)

405.9
Q3’24
483.9
Q4’24
423.1
Q1’25
475.2
Q2’25
512.4
Q3’25
+26%
598.9
Q4’25
+24%
563.1
Q1’26
+33%
608.0
Q2’26
+28%
646.0
Q3’26
+26%

下段のパーセントは前年同期比。出所:メタ決算説明資料をもとに計算

営業利益率(%)

43%
Q3’24
48%
Q4’24
41%
Q1’25
43%
Q2’25
40%
Q3’25
41%
Q4’25
41%
Q1’26
31%
Q2’26
20%
35%
Q3’26

今期の和解費用を除いた場合(計算値) 

出所:メタ決算説明資料。営業利益率は3四半期連続で低下

純利益(億ドル)

156.9
Q3’24
208.4
Q4’24
166.4
Q1’25
183.4
Q2’25
27.1
186.4
Q3’25
227.7
Q4’25
267.7
187.4
Q1’26
158.5
Q2’26
98.6
190.5
Q3’26

一時要因を除いた純利益(会社開示) 

出所:メタ決算説明資料。税の一時要因や和解費用の影響で、純利益は四半期ごとに大きく振れる

費用の売上高比率(%)

7%
28%
18%
Q3’24
7%
25%
18%
Q4’24
7%
29%
18%
Q1’25
6%
6%
27%
18%
Q2’25
7%
6%
30%
18%
Q3’25
6%
6%
29%
18%
Q4’25
31%
18%
Q1’26
9%
6%
36%
19%
Q2’26
23%
31%
21%
Q3’26

売上原価 研究開発費 マーケティング・販売費 一般管理費 

出所:メタ決算説明資料。今期は一般管理費が23%に跳ね上がった(和解費用を含む)

四半期売上高営業利益営業利益率純利益EPS
Q3’24405.9億$173.5億$43%156.9億$6.03$
Q4’24483.9億$233.7億$48%208.4億$8.02$
Q1’25423.1億$175.6億$41%166.4億$6.43$
Q2’25475.2億$204.4億$43%183.4億$7.14$
Q3’25※1512.4億$205.3億$40%27.1億$1.05$
Q4’25598.9億$247.4億$41%227.7億$8.88$
Q1’26※2563.1億$228.7億$41%267.7億$10.44$
Q2’26※3608.0億$187.8億$31%158.5億$6.18$
Q3’26※4646.0億$129.9億$20%98.6億$3.83$
  • ※1 Q3 2025:159.3億ドルの一時的な税費用を含む。除くと純利益186.4億ドル、EPS 7.25ドル
  • ※2 Q1 2026:80.3億ドルの税の便益(米国の法人代替ミニマム税の移行措置)を含む。除くと純利益187.4億ドル、EPS 7.31ドル
  • ※3 Q2 2026:報道によると、訴訟関連24億ドルと退職関連12億ドルの費用を含む
  • ※4 Q3 2026:98.9億ドルの和解費用を含む。除くと純利益190.5億ドル(税効果考慮後)、EPS 7.40ドル

研究開発費は前年比+32%、売上原価は+45%でした。増加の主因は、データセンターの減価償却や運営費などのインフラ費用と、外部のAIトークン費用です(決算説明会)。

⑦ キャッシュフロー・財務

営業キャッシュフローと設備投資(億ドル)

247
92
Q3’24
280
148
Q4’24
240
137
Q1’25
256
170
Q2’25
300
194
Q3’25
362
221
Q4’25
322
198
Q1’26
319
311
Q2’26
328
349
Q3’26

営業キャッシュフロー 設備投資 

設備投資はファイナンスリースの元本支払いを含む。出所:メタ決算説明資料をもとに計算

フリーキャッシュフロー(億ドル)

155.2
Q3’24
131.5
Q4’24
103.3
Q1’25
85.5
Q2’25
106.2
Q3’25
140.8
Q4’25
123.9
Q1’26
7.8
Q2’26
-21.2
Q3’26

フリーキャッシュフロー=営業キャッシュフロー−固定資産の購入−ファイナンスリースの元本支払い。出所:メタ決算説明資料

  • 営業キャッシュフローは327.9億ドル(+9%)でしたが、設備投資349.1億ドルが上回り、フリーキャッシュフローは−21.2億ドルのマイナスになりました。
  • 1〜9月累計では、フリーキャッシュフローは110.5億ドル(前年同期は295.1億ドル)です。
  • 減価償却費は71.5億ドル(+44%)に増え、今後の費用を押し上げる要因になります。株式報酬は73.6億ドル(+33%)でした。
項目2025年末2026年9月末
現金+有価証券815.9億$824.5億$
長期借入金587.4億$809.2億$
現金+有価証券−長期借入金(リース負債除く)約228.5億$約15.3億$
有形固定資産(純額)1,764.0億$2,532.2億$
総資産3,660.2億$4,788.4億$
株主資本2,172.4億$2,723.9億$

現金・有価証券と長期借入金(億ドル)

815.9
587.4
2025年末
824.5
809.2
2026年9月末

現金+有価証券 長期借入金 

出所:メタ決算資料(貸借対照表)。長期借入金には営業リース負債を含まない

キャッシュフロー(1〜9月累計)2026年2025年
営業キャッシュフロー968.7億$795.9億$
固定資産の購入830.6億$483.1億$
フリーキャッシュフロー110.5億$295.1億$
社債の発行(純額)249.1億$—
自社株買い0262.5億$
配当40.6億$39.9億$
  • 1〜9月期の自社株買いはゼロでした(前年同期は262.5億ドル)。配当は四半期13.6億ドルを維持しています。
  • 人員は66,775人で、前年比15%減りました。

⑧ 株価の反応

決算発表後の時間外取引の値幅(ドル)

終値
697.52
時間外の終値
712.31
安値 690
高値 748.8

出所:Public.com、Yahoo Finance。時間外の値幅は報道・配信元によって差があります。712.31ドルは時間外取引終了時点の価格

  • 21日の通常取引は697.52ドル(+0.47%)で終えました。
  • 決算発表後の時間外取引は690〜748.80ドルの幅で動き、高値は通常取引の終値より約7%高い水準でした。時間外取引の終値は712.31ドル(通常取引の終値比+2.12%)でした。
  • CFOが、Museの利用拡大に大きな投資が必要で提供コストは増えると述べたあとに、上げ幅が縮んだとする報道があります。

⑨ ガイダンス

設備投資の四半期推移と10〜12月期の見通し(億ドル)

92
Q3’24
148
Q4’24
137
Q1’25
170
Q2’25
194
Q3’25
221
Q4’25
198
Q1’26
311
Q2’26
349
Q3’26
492
592
Q4’26
見通し

Q3 2026実績 10〜12月期の見通し(下限) 同(上限) 

10〜12月期は、通期見通し(1,350億〜1,450億ドル)から1〜9月の実績858.2億ドルを引いた計算値。会社が四半期ごとに示した数字ではありません

10〜12月期の売上高の見通し(億ドル)

前年同期(Q4 2025)
598.9
今期の見通し
730〜760

前年同期比で+22〜27%。為替は約1%の逆風を想定。出所:メタ決算資料

項目見通し
10〜12月期の売上高730億〜760億$(前年比+22〜27%)
2026年の総費用1,750億〜1,790億$(和解費用を織り込み)
2026年の設備投資1,350億〜1,450億$
RLの営業損失2026年 180億〜190億$、2027年は約150億$
10〜12月期の税率15〜17%
2027年売上高は強い成長を持続。費用・設備投資の数値は10〜12月期の決算時に

前回見通しからの進捗・変更点

前回(Q2決算時)の見通し今回の進捗・変更
7〜9月期の売上高 610億〜640億$実績646億$で、見通しの上限を超えた
2026年の総費用 1,650億〜1,690億$1,750億〜1,790億$に引き上げ(和解費用分)
2026年の設備投資 1,300億〜1,450億$1,350億〜1,450億$(下限を引き上げ)
2027年の設備投資は数値を示さず今回も数値は出さず。10〜12月期の決算時に示す方針
  • 和解費用を除けば、2026年の営業利益は2025年を上回る見通しを維持しています。
  • 10〜12月期の設備投資は、今期(349億ドル)の約1.4〜1.7倍にあたる計算です。
  • 通期の総費用見通しから1〜9月の実績1,270.8億ドルを引くと、10〜12月期の費用は約479億〜519億ドルです。売上見通しと組み合わせると、営業利益は約211億〜281億ドル(営業利益率は約29〜37%)になります。会社が示した数字ではなく、見通しの範囲を単純に組み合わせた計算です。

⑩ 注目トピック

無議決権のC株を新設

C株の仕組み(会社の説明にもとづく図)

いまの株主
A株(またはB株)1株
▶
株式配当で受け取る
C株 1株(議決権なし)
▶
配当後
A株1株+C株1株
A株価格は実質2対1分割の水準を想定

出所:メタ決算資料。配当の基準日・支払日は取締役会が後日決定。A株は引き続きNasdaqで取引され、C株もNasdaq上場を目指す

  • 2027年1月19日に発効する予定です。目的は、資金調達、社員報酬、買収などで、AI投資の規模に対応するためと会社は説明しています。
  • 株式配当によって議決権は誰も変わりません。会社は、配当後にA株の市場価格は2対1の株式分割の効果を反映すると見込んでいます。
  • 同時に、ザッカーバーグ氏との間で「創業者との整合合意」を結びました。受け取るC株の売却や在任、将来のC株の追加配当の条件を定めた内容です。
  • 情報説明書によると、ザッカーバーグ氏の経済的持分は13.4%、議決権は約60.6%です。受け取るC株のうち自由に売却できるのは20%で、残りは経営職にある間、四半期ごとに2.5%ずつ売却制限が解除されます(SiliconANGLE報道)。

ザッカーバーグ氏の持分と議決権

経済的持分
13.4%
議決権
約60.6%

出所:メタが提出した情報説明書(SiliconANGLE報道)

AIエージェント「Muse」

  • 米国・カナダで、約6週間に1,000万人超が利用登録しました。計算負荷が重いため、世界展開はまだです(SiliconANGLE報道)。
  • 来月からMeta Glassesにも搭載される予定です。会社は、手数料・サブスクリプション・API・事業者向けサービスなどでの収益化を見込んでいます。
  • CFOは、利用者を広げるには大きな投資が必要で提供コストは増える一方、計算コストの効率を1年で10倍超に高めると説明しました。

⑪ 注視すべきポイント

決算資料と説明会から読み取れる留意点

① フリーキャッシュフローがマイナスに。10〜12月期の設備投資は約490億〜590億ドルの計算です
② ニューメキシコ州の250億ドルの判決は上訴中で、会社の費用見通しには含まれていません
③ 若年層関連の裁判が、今後数カ月も米国で複数予定されています
④ 2027年の費用・設備投資が見えていません
⑤ 現金と長期借入金がほぼ同じ水準になり、C株の発行で資金調達の幅が広がる一方、株式の希薄化の可能性があります
⑥ アジア太平洋の広告単価の伸びが+1%にとどまっています

この記事のまとめ

7〜9月期は、広告の表示回数と単価がともに伸びて売上高が予想を上回り、10〜12月期の売上見通しも予想を上回りました。一方、和解費用99億ドルで営業利益は減り、設備投資の増加でフリーキャッシュフローはマイナスになっています。決算当日にはニューメキシコ州で250億ドルの支払い命令も出ており、法的負担と投資負担が増すなかで、無議決権のC株という資金調達の手段が加わりました。次の焦点は、2027年の費用・設備投資の数値と、上訴の行方です。

データについて:本記事の数値は、メタが2026年10月21日(米国時間)に公表した決算発表資料・決算説明資料、決算説明会での発言、および前回(2026年7月)の決算説明会の発言に基づきます。営業利益率の和解費用除き、費用の和解費用除き、10〜12月期の設備投資・営業利益の見込み、現金から借入金を引いた額、地域別の前年比などは、公表数値からの計算値です。市場予想は集計会社によって差があるため、出典を併記しました。ニューメキシコ州の請求額は、ロイターなど多くの報道に合わせて350億〜400億ドルとしましたが、350億〜450億ドルと伝える報道もあります。時間外取引の株価は報道・配信元によって幅があり、確定値ではありません。図は公表資料の数値をもとに作成しました。

主な出典

✍️ 執筆者/ぱぶちゃん|投資歴6年
ファンダメンタルを事実ベースで解説するブログを運営中。相場の「なぜ?」を一緒に考えましょう。たまにチャート分析もします。ナンピンは得意です。
X(旧Twitter):@pablo29god

免責事項:本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨・勧誘するものではありません。また、特定の企業・政策・団体等への評価や意見を代表するものではありません。本記事は公開されている一次資料・報道をもとに事実関係を整理したものであり、独自の取材に基づくものではありません。市場価格は常に変動しており、内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではありません。最新の情報については各出典元をご確認ください。執筆者は金融商品取引業者ではなく、投資助言業の登録を受けていません。投資判断はご自身の責任で行ってください。FX・先物・CFD取引はレバレッジにより、預けた元本を超える損失が生じる可能性があります。

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