AMD(NASDAQ:AMD、米カリフォルニア州サンタクララ)は2026年11月3日(米国時間)、2026年7〜9月期(第3四半期、9月26日終了)の決算を発表しました[1]。サーバー、パソコン、ゲーム機、産業機器などに使われる半導体を設計・販売する会社です。
売上高は$13,377M(約134億ドル)で前年同期比+44.7%、Non-GAAPのEPSは$2.09でした。データセンター部門の売上は前年比+97%で、全社売上の63.9%を占めるまでになりました[1]。
この記事では、次の3点を整理します。
- 売上と利益の中身がどう変わったか
- GAAPとNon-GAAPの差が、なぜ大きく開いたのか
- 在庫、負債、キャッシュフローは、成長の投資負担をどう映しているか
7〜9月期は売上・EPSとも市場予想を上回りました。データセンターが売上の約64%を占める一方、クライアント&ゲーミングは減収で、GAAPの利益はワラント費用と税ベネフィットで大きく動いています。
- 売上高は$13,377M(約134億ドル)で、前年同期比+44.7%、前期比+16.0%です[1]。
- Non-GAAPのEPSは$2.09で、LSEGの市場予想$1.95を7.2%上回りました[1][4][5]。
- データセンター部門の売上は$8,546M(前年比+97%)で、全社売上の63.9%を占めます(前年同期は47.0%)[1]。
- 一方、クライアント&ゲーミングは前年比−8%で、市場予想を下回りました[1][4]。
- GAAPの純利益には、顧客向けワラントの公正価値変動による費用$1,097Mが含まれます。税金は$555Mのベネフィット(戻り)でした[1]。
- Q4の会社予想は売上約$17B(±3%)で、市場予想の$16.23Bを上回ります[2][4]。
AMDとはどんな会社か
基本情報
- 正式名称は Advanced Micro Devices, Inc. で、本社は米カリフォルニア州サンタクララです[3]。
- 設立は1969年5月1日で、Nasdaq(ティッカー:AMD)に上場しています[3]。
- 従業員は約31,000人です(2025年12月27日時点)[3]。
事業内容と収益の仕組み
AMDは、半導体の設計と販売を行う会社です。主な製品は次のとおりです[3]。
- サーバー用CPU「EPYC」
- AI用GPU「Instinct」
- パソコン用CPU「Ryzen」
- ゲーム・グラフィックス用GPU「Radeon」
- 回路を後から書き換えられる半導体「FPGA」
自社の製造工場を持たない「ファブレス」企業で、製造は外部に委託しています。10-Kによると、7nm以下の先端品はTSMC、それより大きいノードはGlobalFoundriesが製造し、組み立てや検査も外部に任せています[3]。
収益は、主に半導体製品の販売から得ています。IP(知的財産)の販売やライセンスも、「時折」行うと記載されています[1][3]。
競合と顧客
10-Kが挙げる主な競合は次のとおりです[3]。
- Intel(CPU全般、組み込みCPU)
- Nvidia(データセンター向けGPU、単体グラフィックス)
- Altera(FPGA)
- Armベースのプロセッサ各社
- Lattice、Broadcomなど
顧客については、10-Kに「少数の顧客が事業の相当部分を占める」との記載があります[3]。大口顧客の売上比率は、確認できた範囲では開示されていません。
近年の動き
2025年3月にZT Systemsを買収し、同10月に製造部門をSanmina社に売却しました。設計部門のIPと人員は保持しています[3]。今回の決算では、World LabsとTaalasの買収合意も発表されました。両社の買収は、2026年末までのクローズが見込まれ、規制当局の承認などが条件です[1][2]。
3つの事業セグメント
AMDは、3つの報告セグメントで業績を開示しています[1]。
【図表1】事業構成図(3セグメントの主な製品・顧客・今回の売上)
データセンター 63.9% クライアント&ゲーミング 27.8% 組み込み 8.3%
サーバーCPU(EPYC)、AI用GPU(Instinct)、DPU、AI NIC、FPGA、アダプティブSoC
ハイパースケーラー(大手クラウド)、OEM、ODM、システムインテグレーター、ディストリビューター
クライアント $2,949M(22.0%)/ゲーミング $773M(5.8%)
パソコン用CPU・APU(Ryzen)、チップセット、単体GPU(Radeon)、ゲーム機向けセミカスタムSoC
PCメーカー、ディストリビューター、ODM、ボードメーカー。セミカスタムはSony、Microsoftのゲーム機向け
組み込みCPU・APU、FPGA、SOM、アダプティブSoC
自動車、航空宇宙・防衛、通信、産業機器など。直販またはディストリビューター・OEM経由
※売上は2026年7-9月期、構成比は筆者計算(クライアントとゲーミングの構成比は個別に計算)。出所:AMDプレスリリース[1]、Form 10-K[3]
データセンター(Data Center)
サーバー用CPU(EPYC)、AIアクセラレータ・GPU(Instinct)、DPU、AI用ネットワークカード(AI NIC)、FPGA、アダプティブSoCを扱います[1]。顧客は、ハイパースケーラー(大手クラウド事業者)、OEM、ODM、システムインテグレーター、ディストリビューターです[3]。
クライアント&ゲーミング(Client and Gaming)
パソコン用のCPU・APU(Ryzen)、チップセット、単体GPU(Radeon)、ゲーム機向けのセミカスタムSoCを扱います[1]。顧客はPCメーカー、ディストリビューター、ODM、グラフィックスボードメーカーです。セミカスタムSoCは、SonyのPlayStation 5とMicrosoftのXbox Series S/Xに使われています[3]。
組み込み(Embedded)
組み込み用のCPU・APU、FPGA、システムオンモジュール(SOM)、アダプティブSoCを扱います[1]。用途は自動車、航空宇宙・防衛、通信、産業機器などで、直販またはディストリビューター・OEM経由で販売しています[3]。
今回の決算の全体像
全社業績
【図表2】決算サマリー(GAAPとNon-GAAP、前年同期比・前期比)
| 項目 | 2026年7-9月期 | 前年同期 | 前期(4-6月期) |
|---|---|---|---|
| 売上高 | $13,377M | $9,246M(+44.7%) | $11,536M(+16.0%) |
| Non-GAAP営業利益 | $3,923M | $2,238M(+75%) | $3,094M |
| Non-GAAP純利益 | $3,471M | $1,965M(+77%) | $2,760M |
| Non-GAAP EPS | $2.09 | $1.20(+74%) | $1.66(+26%) |
| GAAP営業利益 | $2,832M | $1,270M | $1,990M |
| GAAP純利益(継続事業) | $2,428M | $1,172M | $2,305M |
※Non-GAAP営業利益率は29%(前年は24%)。GAAPの粗利率は54%、Non-GAAPは56%です。
※会社の発表資料は、売上の前年比を「Up 45%」と丸めて表記しています。本記事は公表数値から計算した+44.7%を使用しています。
※GAAP純利益は継続事業ベースです。プレスリリースの冒頭の表は、非継続事業(ZT Systems製造部門)を含み、前年同期は$1,243Mです。
出所:AMDプレスリリース(損益計算書・調整表)[1]
売上高は、前年同期の$9,246Mから$13,377Mへ、$4,131M増えました。セグメント別では、データセンターが$4,205M増え、全社の増加額を上回っています。他の2セグメントは合計で$74M減でした(クライアント&ゲーミング▲$326M、組み込み+$252M)。増加額は筆者計算です。
市場予想との比較
【図表3】コンセンサス比較表
| 項目 | 実績 | LSEG予想 | 乖離 | Bloomberg予想 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | $13.38B | $13.09B | +2.2% | $13.08B |
| Non-GAAP EPS | $2.09 | $1.95 | +7.2% | $1.97 |
| データセンター売上 | $8.55B | $8.20B | +4.2% | $8.19B |
| クライアント&ゲーミング売上 | $3.72B | $3.79B | −1.8% | – |
※Non-GAAP同士(調整後EPS)の比較。市場予想は決算発表後の報道が引用した発表前の数値で、端末データそのものではありません。CNBCは「LSEG consensus」と明記[5]。Reuters記事は「estimates」と表記し、LSEGの明記は2027年の成長予想の箇所のみです[4]。Bloombergの数値はYahoo Finance報道による[6]。乖離は筆者計算。
売上とEPSは予想を上回りましたが、クライアント&ゲーミングだけは予想を下回りました。
セグメント別の決算分析
【図表4】セグメント別の売上・営業利益・営業利益率
| セグメント | 売上高 | 前年比 | 営業利益 | 営業利益率 | 売上構成比 |
|---|---|---|---|---|---|
| データセンター | $8,546M | +97% | $2,882M | 33.7% | 63.9% |
| クライアント&ゲーミング | $3,722M | −8% | $573M | 15.4% | 27.8% |
| 組み込み | $1,109M | +29% | $453M | 40.8% | 8.3% |
※営業利益率と構成比は、公表数値から計算しました。出所:AMDプレスリリース(セグメント表)[1]
データセンター:売上の64%、利益率も上昇
売上は前年比+97%、前期比+27.2%です。AMDは、EPYCプロセッサーへの強い需要と、AI向けGPU「Instinct MI450」シリーズの投入を要因に挙げています[1]。
営業利益率は33.7%で、前年同期の24.7%、前期の31.3%から上がりました(利益率は公表数値からの計算)。売上が増えるなかで、利益率も上がっています。
【図表5】データセンター売上構成比の推移
※目盛りは0〜100%。構成比はデータセンター売上÷全社売上の筆者計算。出所:AMDプレスリリース[1]
製品面では、ラック単位のAIシステム「Helios」が立ち上がっています。AnthropicやMeta、Microsoft、OpenAI、Oracle Cloud Infrastructureが、最初のHeliosで稼働していると発表されました。HPEも、Vultr向けにHelios搭載システムを提供すると発表しています[1]。
クライアント&ゲーミング:クライアントは増収、ゲームが減収
セグメント全体の売上は$3,722Mで、前年比−8%です。内訳は次のとおりです[1]。
- クライアント(パソコン)は$2,949Mで、前年比+7%でした。Ryzenモバイルプロセッサーの販売が要因とされます。ただし、前期の$3,062Mからは減っています(前期比−4%)。CFOは、メモリコストの上昇がパソコンの台数需要の重しになったと説明しています[7](書き起こしベース)。
- ゲーミングは$773Mで、前年比−40%でした。セミカスタム(ゲーム機向け)とグラフィックスの売上減が要因です。
LSEGの市場予想($3.79B)を1.8%下回りました。比較できた市場予想(全社売上、EPS、データセンター、このセグメント)のうち、予想を下回ったのはこのセグメントだけです[4][5]。営業利益率は15.4%と、前年同期の21.4%から下がりました。クライアントとゲーミングの営業利益は、個別には開示されていません。
組み込み:増収かつ高い利益率
売上は$1,109Mで、前年比+29%です。航空宇宙・防衛、自動車、通信、産業機器の各市場が伸びました[1]。営業利益率は40.8%(前年33.0%)で、3セグメントのなかで最も高い水準です。売上の規模は小さいものの、利益率は高くなっています。
全社費用の存在
セグメント営業利益の合計は$3,908M(= $2,882M + $573M + $453M)で、GAAP営業利益は$2,832Mです。差の$1,076Mは「全社費用等(All other)」で、株式報酬や買収関連の無形資産の償却などが含まれます[1]。
GAAPとNon-GAAPの差を読む
今回の決算では、Non-GAAP EPS $2.09に対して、GAAP EPSは$1.46です。差は$0.63あります。
【図表6】GAAP純利益からNon-GAAP純利益へのブリッジ(単位:$M)
| 項目 | 金額($M) |
|---|---|
| GAAP純利益 | 2,428 |
| 株式報酬 | +523 |
| 買収関連無形資産の償却 | +534 |
| 顧客向けワラントの公正価値変動 | +1,097 |
| 買収関連費用・訴訟関連など | +34 |
| 長期投資の利益(売却益等) | −67 |
| 持分法投資利益 | −5 |
| 法人税の調整 | −1,073 |
| Non-GAAP純利益 | 3,471 |
※「買収関連費用・訴訟関連など」は、買収関連・その他費用$27Mと訴訟関連の損失引当$7Mの合計。出所:AMDプレスリリース(GAAP・Non-GAAP調整表)[1]
顧客向けワラントの費用($1,097M)
AMDは、一部の顧客にワラント(株式を買う権利)を発行しています。AMDは、この公正価値の変動を四半期ごとに再評価し、AMDの株価などの前提の変化によって決まると説明しています[1]。今回は、この再評価による$1,097M($0.66/株)の費用が、GAAPの純利益に計上されました。この費用は、Non-GAAPには含まれません。
Q4の希薄化後株式数(約1,668M)の見通しには、顧客ワラントは影響しないとされています[2]。ワラントの株数・行使価格・権利確定の条件は、確認できた資料(8-K、10-K)には記載がなく、確認できていません。
【図表7】顧客向けワラントの仕組み(AMDの資料で確認できた範囲)
※AMDの資料に記載のある範囲のみを図にしています。条件の詳細は今後の開示で確認します。出所:AMDプレスリリース[1]、決算スライド[2]
税金は$555Mのベネフィット
GAAPの税引前利益は$1,868Mで、法人税は$555Mのベネフィット(戻り)でした。純利益($2,428M)が、税引前利益よりも大きくなっています[1]。前期は$252Mの税負担、前年同期は$153Mの税負担でした。Non-GAAPは、13%の正規化税率で計算しています[1][2]。
税ベネフィットの理由は、AMDの決算資料には説明がなく、確認できていません。キャッシュフロー計算書では、繰延税金が▲$321Mで、ベネフィットの一部が繰延税金によるものであることが分かります[1]。
キャッシュフロー・財務状態
【図表8】キャッシュフロー・残高の推移
上段:キャッシュフロー(単位:$M)
| 項目 | 2026年7-9月期 | 前期 | 前年同期 |
|---|---|---|---|
| 営業キャッシュフロー | 1,202 | – | – |
| 設備投資 | 648 | 808 | 258 |
| フリーキャッシュフロー | 554 | 1,558 | 1,530 |
| 現金・短期投資 | 15,776 | 13,111 | 7,243 |
※出所:AMDプレスリリース[1]。ネットキャッシュ(現金等−総債務)は約$8.7B(前期は約$9.9B)で、筆者計算です。
下段:売掛金・棚卸資産・総債務の残高(棒グラフ、単位:$M)
2025年12月末 2026年6月末 2026年9月末
売掛金
棚卸資産
総債務
※目盛りは0〜$12,000M(3項目共通、ゼロ始まり)。
| 項目 | 2025年12月末 | 2026年6月末 | 2026年9月末 | 12月末比 | 6月末比 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売掛金 | $6,315M | $7,281M | $9,209M | +45.8% | +26.5% |
| 棚卸資産 | $7,920M | $8,468M | $11,463M | +44.7% | +35.4% |
| 総債務 | $3,222M | $3,226M | $7,079M | +119.7% | +119.4% |
※出所:12月末は[1](貸借対照表。AMDの2025年Q4決算発表[8]の貸借対照表とも一致)、6月末は[2](財務ハイライト。総債務は[1]にも掲載)、9月末は[1][2]。12月末の総債務は、貸借対照表の流動部分$874Mと長期債務$2,348Mの合計(筆者計算)。増減率も筆者計算です。
利益に比べてキャッシュが増えていない
フリーキャッシュフローは$554Mで、前期の$1,558M、前年同期の$1,530Mから減りました。売上に対するFCFの割合は4.1%です。9カ月累計では$4,678Mです[1]。
営業キャッシュフローが小さい背景には、運転資本の増加があります。売掛金は$9,209Mで、6月末($7,281M)から26.5%、2025年12月末($6,315M)から45.8%増えました(今期の増加額は$1,928M)[1][2]。棚卸資産は$11,463Mで、6月末($8,468M)から35.4%、2025年12月末($7,920M)から44.7%増えました[1][2]。増加率は、いずれも筆者計算です。
棚卸資産が増えた理由について、CFOのJean Hu氏は決算説明会で、前期比で約$3B増えて$11.5Bになったのは「データセンターの強い需要に応えるため」と説明しました。2027年の成長に備えて、在庫と生産能力への投資を続ける考えも示しています[7](書き起こしベース、公式原典との照合は未了)。AMDの決算資料(8-K)には、この説明は記載されていません。事実として、売上が伸びる局面で在庫と売掛金が膨らみ、キャッシュ創出が抑えられていることは押さえておきたい点です。
負債の増加
総債務は、前期の$3,226Mから$7,079Mに増えました。8月に発行した$4.75Bの社債が主な要因です。現金等は$15,776Mあり、手元資金は負債を上回っています[1]。
今後の見通し
会社が示したQ4の予想
【図表9】Q4会社予想と市場予想
| 項目 | 会社予想 | 市場予想 |
|---|---|---|
| 売上高 | 約$17B(±3%) | LSEG $16.23B(会社予想の中央値は+4.7%) |
| Non-GAAP粗利率 | 約55% | 55.27%(調整後粗利率、Reuters報道) |
| Non-GAAP営業費用 | 約$3.75B | – |
| 税率 | 13% | – |
| 希薄化後株式数 | 約1.67B | – |
※出所:会社予想は決算スライド[2]。市場予想のうち売上高と粗利率はReuters報道(売上高はLSEG集計と明記)[4]。会社予想のレンジは約$16.5〜17.5Bで、前年同期のQ4売上($10,270M)[8]に対して+65%程度(筆者計算)。Q3($13.38B)と比べると、中央値で約27%の増加です(筆者計算)。
CEOのLisa Su氏は、「データセンター部門の売上はほぼ倍増した」と述べたうえで、「HeliosとVeniceの生産が拡大するQ4には、成長がさらに加速する」との見方を示しました[1]。
2027年についての発言
決算説明会では、次の発言がありました。以下は書き起こしサイトの情報で、原典での再確認が必要です[7]。
- 2027年の売上成長は+80%超を見込む。
- サーバー事業は約2倍になる。
- データセンターAIは2倍を大きく超える。
- データセンターが売上の80%超を占める。
- 営業費用の伸びは、売上の伸びを下回る水準にとどめる(Singju Postの書き起こしでは「半分未満」との発言)。
- パソコン市場は、台数が2桁減になる見通し。
Su氏は「需要は供給を上回っている」と述べました。メモリ市場の動向や、その他の部品コストの上昇圧力もあり、会社は顧客とコストを分担する形で協議していると説明しています[7]。会社の目標と実績は区別が必要です。これらは会社側の見通しで、実現が確認されたものではありません。
まとめ
- 確認できたこと:売上は前年比+44.7%、Non-GAAP EPSは$2.09で、市場予想を上回りました。データセンターが売上の63.9%を占め、同部門の営業利益率は33.7%まで上がりました。Q4の会社予想は約$17Bで、市場予想を上回っています。
- 成長の強み:EPYCの需要とMI450の投入で、データセンターの売上が前年比+97%。組み込みは売上+29%、営業利益率40.8%。Heliosの初期顧客として、複数のAI・クラウド企業が発表されています。
- 収益上の課題:クライアント&ゲーミングは前年比−8%、営業利益率は15.4%に低下。フリーキャッシュフローは$554Mと、売上に比べて小さい(売掛金と棚卸資産の増加)。GAAPでは、ワラント費用$1,097Mと税ベネフィット$555Mが利益を大きく動かしている。
- 今後注目すべき点:Q4に会社予想の約$17Bに届くか、データセンターの利益率が維持されるか。ワラントの条件と、公正価値の変動が今後のGAAP利益に与える影響。売掛金・棚卸資産・総債務の推移と、キャッシュフローの改善。
データについて:数値は、AMDのプレスリリース、決算スライド、10-Kに基づきます。単位は特に断りがない限り米ドルです。営業利益率、構成比、増減率、ネットキャッシュは、公表数値からの筆者計算です。2025年12月末の総債務は、貸借対照表の流動部分と長期債務の合計で、筆者が計算しました。市場予想は、決算発表後の報道が引用した発表前の数値で、Non-GAAPベースです。確認できていない点は、税ベネフィットの理由、ワラントの株数・行使価格・権利確定条件、大口顧客の売上比率です。決算説明会の内容は第三者サイトの書き起こし(Singju Post)にもとづきます。主要な発言は別の書き起こしとも照合しましたが、公式原典との照合は済んでいません。図は公表資料の数値をもとに作成しました。
主な出典
- AMD『AMD Reports Third Quarter 2026 Financial Results』(Form 8-K Exhibit 99.1、2026年11月3日)
- AMD『Form 8-K(2026年11月3日)』決算スライド(Exhibit 99.2)を含むPDF
- AMD『Form 10-K(2025会計年度:2025年12月27日終了)』
- Reuters(Investing.com掲載)『AMD forecast eases AI spending fears as data-center sales surge』(2026年11月3日)
- CNBC『AMD stock jumps 8% on earnings as data center revenue nearly doubles』(2026年11月3日、LSEG集計の市場予想を引用)
- Yahoo Finance『AMD stock rises after Q3 earnings beat, as data center revenue climbs 97%』(2026年11月3日、Bloomberg集計の市場予想を引用)
- The Singju Post『AMD (Advanced Micro Devices) Q3 2026 Earnings Call Transcript』(2026年11月3日、書き起こし)
- AMD『AMD Reports Fourth Quarter and Full Year 2025 Financial Results』(2026年2月3日)
✍️ 執筆者/ぱぶちゃん|投資歴6年
ファンダメンタルを事実ベースで解説するブログを運営中。相場の「なぜ?」を一緒に考えましょう。たまにチャート分析もします。ナンピンは得意です。
X(旧Twitter):@pablo29god
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